daigakuseinohondana’s diary

こんにちは、大学生の本棚です。

又吉直樹さんの「火花」を読んで

皆さんこんにちは、大学生の本棚です!

前回の記事を書いたときに毎日ブログを書こうと決めたのですが、なかなか実行に移せません…

というのも、自分は遅読家なので一日で一冊読み終えることができないんですよね。(笑)

なので、ブログを長続きさせるためにもゆっくりと自分のペースで書いていこうと思います。

 

ところで、今回読ませていただいたのは又吉直樹さんの「火花」という作品ですが、こちら芥川賞を受賞されているのですね!僕はずっと「劇場」という作品のことだと思っていました。(笑)

 

世間話はこの辺にして、さっそく「火花」についての感想を書いていきます。僕の解釈が正しいとは限らないので、反論や「こういった考えもあるよ」という方はぜひコメントしていただけると嬉しいです!

(ネタバレを含みます)

 

 

1.主人公と師匠である神谷さんの出会い

熱海の花火大会。なぜ運営側に呼ばれたかもわからない若手芸人二人組(主人公とその相方、芸名はスパークス)はお祭りの客が通り過ぎる前で漫才をしていた。誰も足を止めてみてくれないまま出番が終了。次にステージ(ビール瓶の箱を逆さにしただけ)の上に立って漫才を始めた、これまた二人組無名のお笑い芸人(芸名はあほんだら)。しかし、彼らの漫才は漫才として成立してるかもわからないようなもので、ただただ通行人に罵声を浴びせるだけだった。出番が終了し運営側にこっぴどく怒られた後、あほんだらの一人神谷さんと主人公は近くの居酒屋で語り合った。そのときに主人公は神谷さんの伝記を書くよう約束する。

 

 

図書館に返却してしまって手元に本がないので探り探りのあらすじですが、冒頭はこんな感じでした。主人公が誰も見てくれない漫才をやってる間は悶々としていて、それをスカッとさせてくれたのがあほんだらだったんです。たとえるなら、理不尽な上司に対して何も言えないでいたところに、年の近い先輩が来て一発ガツンと上司に言ってくれたみたいな感じでしょうか。この後、主人公は神谷さんを尊敬して師弟関係になるのですが、僕も同じ行動をとりますね。だって自分の気持ちを代弁してくれて嬉しいですもん。

 

 

2.神谷さんとの日常、深まっていく友情

ここからしばらく主人公と神谷さんは毎日のように一緒に酒を飲むようになり、お互いのことを理解しリスペクトしあい、そして自分たちのお笑いに向かって突っ走っていく。

 

 

これが友情と呼べるかはわかりませんが、語呂がいいのでよしとします。読んでいるときには気づきませんでしたが、この二人ってお互いに近づこうとしながらすれ違っているのかなと思います。主人公目線からの書き方なので、まるで神谷さんが神格化されているように見えますが、神谷さんが口に出さないだけで、主人公もまた神谷さんの目標だったように感じます。それがしっかりとした形で表れるのが、神谷さんが主人公のいつもの服装や頭髪を模倣したシーンです。これはラストに近いシーンですが、僕はここで結構感動しました。この模倣に対して主人公がキレるんです。神谷さんが過去に語った模倣の話を引用してキレるんです。二人とも不器用ですよね。そして愛くるしいんです。お互いがお互いのことをリスペクトして、近づこうとして、相手をお笑いで笑わせたいのに、そういう気持ちが彼らの間にすれ違いを生んでるのではないかと思います。

 

 

3.逆転、そして過ち

少しづつではあるけど売れるようになりテレビに出始めたスパークスの二人。それに対して、独自のお笑いの信念を持った売れないあほんだら。ここに、なんとなくひびが入り始める。そしてスパークスの引退宣言と最後の漫才。ここで一番泣いてくれたのはほかでもない神谷さん。そこから一年近く音信不通になるが、主人公に久々に電話がかかる。急いで会いに行ってみると、なんと男であるはずの神谷さんが豊胸手術を受けていた。それに怒りを表す主人公。自分を悔いる神谷さん。最後は初めて会った熱海へ旅行に行き終了。

 

 

僕が感じたのはこの小見出し通りです。神谷さんは今までたくさんの笑いの思想を主人公に話してきました。話すたびに主人公は神谷さんにあこがれを持ち、彼の考えに納得していました。しかし、少しづつ営業成績に差が出始め、主人公が本当にやりたかった漫才の形ではありませんがテレビの漫才番組にも出ます。ここからが最高です。引退宣言をし、最後の漫才をしたとき、はじめて主人公がやりたかった漫才の形を実現します。それは、「美しいものを台無しにする」という神谷さんが最初に教えてくれたお笑いの流儀でした。主人公は見事、ぐちゃぐちゃな漫才をして観客たちを笑い泣かせたのです。このときすでにはっきりと神谷さんと主人公の位置は逆転しています。

その後一年経って二人が再会すると、なんと神谷さんが豊胸手術をうけていました。このとき、神谷さんは男が女という笑いを作りたくて行ったといいます。これに対して現代のジェンダー問題を引き合いに怒る主人公ですが、さすがにこれは…と僕も思いました。なんだが、神谷さんが完全に道を外してしまったような、自分を見失っているような、そんな感じです。

 

 

 

 

今回の読書感想会はこのへんで終了したいと思います!

言い訳になってしまいますが、終始手元に本がなかったために上手くあらすじをまとめたり感想を書くことができませんでした…

次回からは本を軽く読み返しながら上手に書いていきたいと思います!

もし、あらすじが間違っていれば教えてください!

あなたの感想もお待ちしています!

それでは、また次回会いましょう。